ダイビングを安全に楽しむ為には,ダイビングスキルの上達が必要です。
ダイビングスキルの上達には、感覚で覚える初期段階・実践して試してみる中期段階・そして実践したことを頭で理解する最終段階のステップが必要です。
なぜスキルの上達に繋がったのかを振り返り、ダイビングをするたびに答えを出していくことが重要です。
毎回ダイビングテーマを決めて、ダイビングを楽しんでいるお客様は上達のスピードも速いです。
今回はスキルの中でも、フリー浮上・フリー潜降・安全停止について紹介していきます。
フリー浮上・なぜゆっくりと浮上しなければならないのか?
ダイビングで危険な行為とされている急浮上は、BCDの操作ミスから起こることが多いです。
ダイビングが終って浮上する際に、呼吸を止めながら速いスピードで浮上をしてしまうと、肺の中の空気が膨張して、肺の過膨張が起こります。
また、ダイビング中に体内に溜まった窒素が気泡となり、組織を圧迫したり、組織を破壊したりします。
フリー浮上を行う時でもゆっくりとした浮上をして、呼吸を止めずに水面に戻ることが、ダイバーには求められます。
フリー浮上をマスター出来れば、リゾートの海など ロープがないエリアでも泳ぎながら船の下に戻り そのまま安全停止を開始することができるようになります。
ダイビングをより安全に終了させるためにも、必須のスキルになります。
フリー浮上の準備
浮上の合図が出たら、まずはBCDの空気を抜く準備をしましょう。
稀に浮上の合図を出すと、いきなり抜いてしまったり、空気を入れるのかと考えてしまうかもしれませんが、それは間違いです。
フリー浮上の場合は、BCDに余分な空気が残っていると、浮き気味になってしまうことが多いです。
インフレーターからの排気だけではなく、何ヶ所かあるBCDの排気ボタンからも余分な空気を抜くことができます。
もし、この時点で沈み気味な場合は、少し空気を入れておいて、水深が浅くなるにつれて排気できるように微調整をしましょう。
フリー浮上・呼吸のコントロール、呼吸をとめずに浮上する
息を吸った状態で呼吸を止め、そのまま浮いていくということではありません。
呼吸を止めずに 浮力のコントロールをしながら浮上をするようにしましょう。
またダイビングでは、バディとタイミングを合わせながら、浮上していくのがルールです。
フリー浮上・浮上スピードの目安
浮上する時は、毎分9mの浮上速度の方がより安全と言われています。
計算式からすると1秒に15cm、長さで言うと手のひらサイズの長さになります。
例えるならフィンで一度キックを行うと、もう浮上速度を越えてしまう計算になります。
ただ毎分9mの浮上速度と言われても、その速度を守れているかは判断できないことが多いです。
そこで目安にしてほしいのが、自分の吐いた小さい泡を追い越さないように浮上することです。
大きな泡は浮力が強い為、水深が浅くなるにつれて浮上のスピードが上がっていきます。
慣れるまでは小さな泡を見つめながら、浮上していく癖をつけていきましょう。
フリー潜降とは?
ロープを持たずにマイナス浮力を利用して潜っていくスタイルです。
ビーチダイビングで水面移動をした後や、ボートダイビングの時にロープを使わずに潜りたい場合などに役立つスキルです。
フリー潜降のメリットしては、波がある時に水面にいる時間を短縮でき、また潜降ロープまでの距離を気にせず目的の場所までたどり着くことが出来ます。
初心者ダイバーでもマスターしておくべきスキルになります。
フリー潜降・BCDの空気を抜く
潜降を開始する際は、BCDの空気を抜きましょう。
フリー潜降は水中で浮かんだ状態からのスタートになるので、水面では浮いていられるだけの空気量がBCDに入っています。
その空気を抜くために、インフレーターを頭の位置よりも高く上げ、ホースをしっかり伸ばし排気をしましょう。
コツとしては、体を起こしながら排気していくことです。
空気を完全に抜かなければ潜降することはできないので、空気を排気しやすいように体の位置や向きも意識することが重要です。
フリー潜降・吐き気味に呼吸を繰り返す
BCDの排気が完了したら、そのまま潜降できる状態になっているはずです。
その時に必要になるのが、吐き気味に呼吸を続けることです。
コツとしては、呼吸をする時に吸っている時間よりも吐いている時間を長くすることです。
適正ウエイトの状態の方が呼吸をしていても、なかなか潜降しづらいことが多いです。
まずは水面でリラックスした状態を作り、一度大きく深呼吸をして、次の呼吸で大きく息を吐きましょう。
最後まで息を吐き切る気持ちで呼吸をして少し待つと、徐々に体が沈んでいきます。
吸う空気の量は変えずになるべく素早い呼吸を心がけ、吐く量をゆっくり・長くを心がけましょう。
フリー潜降・フィートファーストで潜降する
フリー潜降を行う時は、足を下にして潜降していくフィートファーストが基本になります。
頭を上にすることで耳抜きもしやすく、水底にサンゴなどがある場合でも次の行動に移りやすいのが理由です。
また慣れるまでは、目線は着地点を確認するために水底に合わせ、フィンを曲げておしりに付けて潜降した方が沈みやすいです。
潜降中もインフレーターの操作がしやすいように、手から離さず 吸気・排気のボタンの位置も意識しましょう。
安全停止
まとめ
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